デスクトップパソコンの選び方について、パソコン初心者でもわかりやすいように徹底解説しています。
デスクトップにはどんな形状のものがあるのかについてや、用途に応じたスペック選びなどについて詳しく紹介していますので、是非参考にしてください。
「デスクトップパソコンを買いたいけど、初心者だからどういう基準で選んでいいかわからない・・・」
デスクトップパソコンには多種多様なものがあるため、初心者の方にとっては何を基準に選んでいいかわからないという方も多いでしょう。
そこでこの記事は、初心者の方でも理解できるように「どういったスペックのデスクトップパソコンを選べばいいか」という点について徹底解説しています。
是非参考にしてみてください。
【この記事でわかること】
目次
デスクトップパソコンには、主に以下のようなメリットとデメリットが存在します。
まずは、デスクトップパソコンのメリットから解説します。
デスクトップパソコンは、ノートパソコンに比べてコスパがよいです。
なぜかというと、ノートパソコンは持ち運ぶ機会が多いため、移動中の振動による劣化や、落下による衝撃などによって壊れやすいからです。
デスクトップは、基本的に一度設置したらその場所で使い続けるものなので、振動や衝撃による故障リスクは低くなります。
従ってデスクトップの方が長持ちしやすいため、コスパがよいと言えます。
同じような価格帯であるならば、ノートパソコンよりもデスクトップパソコンの方が高性能であることがほとんどです。
理由としては、ノートパソコンの場合は少ないスペースに高性能なパーツを組み込んでいく必要があるため、どうしてもコストがかかってしまうからです。
パーツは、小型化するほど高額になってしまいます。
しかしデスクトップならば、筐体内のスペースに余裕があるため、ある程度大きなパーツでも容易に組み込めます。
小型化された高額なパーツを無理に使う必要もありません。
そのため、ノートパソコンよりも安く製造することができるのです。
デスクトップの場合、完全に独立した大きなキーボードを使用するため、入力操作が非常にやりやすいです。
ノートパソコンの場合、キーボードは必ず一体化されています。
よほど大型サイズのノートパソコンで、キーの間がしっかり離れているようなタッチしやすいキーボードが搭載されている場合でもなければ、操作性においてデスクトップには勝てないでしょう。
ノートパソコンは、狭い筐体内のスペースをフルに使って構成されていることがほとんどですので、基本的に空きスペースがありません。
従って、できることと言えばCPUやメモリの交換といった程度の作業だけです。
そしてこういった作業にしても、複雑に入り組んだ内部構成に対して行うため、作業の難易度も高くなってしまいます。
しかし、フルタワー型やミドルタワー型などの大きなデスクトップパソコンならば、内部には広いスペースがあるため、非常に高い拡張性を持っています。
メモリの増設やパーツ追加など、かなり自由に行うことができるでしょう。
内部に広いスペースのあるデスクトップですから、大きな冷却ファンを設置することも可能ですし、空気の通り道も多いです。
そのため、パーツがギチギチに詰まっているノートパソコンよりも遥かに冷却性能が高くなります。
パソコンなどの精密機器は熱に弱く、高熱にさらされるほど劣化していきます。
冷却性能が高いということは、劣化しにくいということにも繋がるため、パソコンの寿命にも大きく影響してきます。
続いて、デスクトップパソコンのデメリットについて解説していきます。
デスクトップパソコンは、基本的に一度設置したらその場所で使い続けることが前提となります。
デスクトップを持って移動することも可能ですが、周辺機器や配線なども一緒に持っていき、設置場所で都度設置作業をする必要があるため、頻繁に持ち運ぶということは現実的ではありません。
携帯性に乏しいという部分は、デスクトップの大きな欠点と言えるでしょう。
デスクトップを設置するにはある程度のスペースを確保する必要があります。
あまり広くない部屋に設置する場合は、置き場所に困るということがあるかもしれません。
ノートパソコンと比べ、デスクトップは多くの電力を消費します。
その分大量の作業を高速で処理できるというメリットもあるのですが、毎日のように使い続けるとノートパソコンとの消費電力量には結構な差がつくでしょう。
ノートパソコンにはバッテリーが内蔵されているので、アダプタに繋ぎながら作業をしている時に停電が起こっても影響はありません。
しかしデスクトップの場合、停電してしまうとその瞬間にパソコンが落ちてしまうため、作業内容もすべて消えてしまいます。
デスクトップパソコンを使用する場合は、不意な停電で大事なデータが飛ばないように、無停電電源装置(UPS)を購入して備えておくべきでしょう。
デスクトップパソコンには、主に以下の6つの種類/形状が存在します。
それぞれの特徴は以下の通りです。
フルタワー型は、非常にサイズが大きいため、グラフィックボードを複数搭載できたり、高性能なCPUを搭載できたり、大型の冷却パーツ(冷却ファンやラジエーター式水冷システム等)を組み込めたりすることが可能となります。
パソコンが持つ性能をフルに発揮するための型と言ってもいいでしょう。
拡張性の高さを重視する場合には、フルタワー型がおすすめです。
その分高額になりますし、大型のため置く場所に困るという問題も出てきますが、こういったデメリットが気にならないようであればフルタワー型を選択するのがよいでしょう。
ミドルタワー型は、フルタワー型ほど大きくはないものの、大型の高性能パーツを入れるには充分なスペースがあるため、大きさ・価格・性能のバランスがよいタイプと言えるでしょう。
大型のファンや水冷システムを入れることも可能であるため、パソコンの大敵である「熱」への対策も充分にできます。
動画編集や負荷のかかるオンラインゲーム、イラスト制作などを行う場合は、高めのスペックを実現できるようにミドルタワー型以上を選択した方がよいです。
また、カスタマイズを楽しみたい場合でも、ミドルタワー型くらいの大きさはあった方がよいでしょう。
ミニタワー型は、ミドルタワー型よりも一回り小さく、組み込めるパーツにも制限が出てきますが、それでも標準レベルかそれ以上のスペックを実現できるくらいのパーツを入れられるスペースがあります。
特別高度な処理をするのでなければ、ミニタワー型でも充分でしょう。
一般的な使用の範囲ならば拡張性についても問題なく、ある程度のカスタマイズは可能となっています。
スリム型は、タワー型が薄くなったもので、筐体内のスペースはだいぶ狭くなってきてしまいます。
自由にカスタマイズを楽しむのは難しくなりますし、冷却機能についても弱くなります。
また、3Dグラフィックを多用したオンラインゲームを楽しむにも厳しいスペックとなりやすいでしょう。
その分、デスクトップとしては筐体がだいぶ軽くなる上、文字通りスリムな形をしているのでスペースもそれほど取りません。
デスクトップパソコンにそれほど重い処理を求めていない場合は、スリム型を選ぶのもありでしょう。
スリム型よりもさらに小さくなったのがミニ型デスクトップです。
かなりコンパクトであり、ノートパソコンよりも場所を取りません。
その分組み込めるパーツは少なく、動画編集などの負荷のかかる処理をすることは難しいですが、文書作成やネットショッピング、SNS、ネット検索といった普段使いには最適です。
その小ささから、インテリアとして活用することも可能です。
一体型とは、パソコン本体とディスプレイが合体したデスクトップのことです。
デザイン性に富んでいることから、初心者や一般ユーザーからは人気が高いモデルとなっています。
しかし、一体型にもメリットとデメリットがあります。
主なメリット・デメリットは以下の通りです。
【一体型のメリット】
【一体型のデメリット】
特に、故障時のコストについては意識すべきです。
本体とディスプレイが分かれている通常のデスクトップならば、どちらかが壊れても、本体かディスプレイのどちらかを買い替えたり修理に出したりすればいいのですが、一体型の場合はどちらか一方が壊れた時点で完全な買い替えか修理が必要になります。
自分で修理しようと思っても、一体型は通常のデスクトップよりも入り組んだ構造になっているため、手を出すのが難しくなっています。
メリットも多いものの、それだけデメリットも存在するのが一体型、という認識で問題ないでしょう。
ここまでは、デスクトップパソコンのメリットとデメリットや、形状による差について解説してきました。
ここからは、スペック面でどのように選べばいいのかといった点について解説していきます。
CPUとはパソコンの頭脳のようなパーツであり、CPUの性能が処理速度に大きく関わってきます。
どういった目的でパソコンを使うかによって、必要となるCPUのスペックは異なります。
用途別の必要なCPU性能は以下の通りです。
用途 | 必要なCPUの性能 |
簡単な文書作成 インターネット検索 SNS ショッピング …etc | intel Core i3 |
ホームページ作成 簡単な画像編集 複数の作業を同時に行う 多くのアプリやソフトウェアをインストールする …etc | intel Core i5 |
3Dオンラインゲーム 動画編集 高度な画像編集 アプリ開発のためのプログラミング …etc | intel Core i7 |
あまり頻繁にパソコンを使うつもりでなければ、intel Core i3搭載のデスクトップで充分でしょう。
ただし、CPUの交換はパソコン初心者にとって難しい作業となります。
購入していざ使いだした際に、「動きが遅いからもう少し性能を上げたい」と思ってもうまくいかないことも充分に考えられます。
もし、先々デスクトップを使ってホームページを作ったり多くのソフトをインストールしたりする予定があるのであれば、念のためCore i5を選択した方がいいかもしれません。
また、動画編集やオンラインゲームはもちろん、AdobeのIllustratorやPhotoshopを使ってイラストを作成したり画像処理をしたりする場合にも高い性能が必要になりますので、intel Core i7を搭載したデスクトップを選ぶことをおすすめします。
メモリとは「作業領域」のことで、容量が上がるほどCPUの性能を発揮できるようになり、結果的に高速な処理が行われるようになります。
用途別の必要なメモリ容量は以下の通りです。
用途 | 必要なメモリの容量 |
簡単な文書作成 インターネット検索 SNS ショッピング …etc | 4GB |
ホームページ作成 簡単な画像編集 複数の作業を同時に行う 多くのアプリやソフトウェアをインストールする …etc | 8GB |
3Dオンラインゲーム 動画編集 高度な画像編集 アプリ開発のためのプログラミング …etc | 16GB |
毎日のようにパソコンを使うわけではなく、必要な時にネットショッピングやメール送信、SNSへの投稿といったごく一般的な作業をするだけならば、4GBもあれば十分です。
しかし、ある程度負荷のかかる作業をする予定がある場合は、8GBのメモリが搭載されたデスクトップを選ぶべきでしょう。
後からメモリ増設作業をするのは初心者の方にとっては大変なので、「大は小を兼ねる」の考え方で、可能ならば8GBを選択することをおすすめします。
なお、動画編集やWebアプリ開発などをする場合は、迷わず16GBのメモリを積んだデスクトップを選ぶべきです。
価格は上がりますが、それだけ動きも軽快になり、ストレスなく負荷のかかる作業をこなすことができるようになります。
ストレージとは「記憶領域」のことで、データを保存したり、アプリをインストールしたりといった際に利用される場所です。
ストレージには、HDD(ハード・ディスク・ドライブ)とSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)という2種類が存在しますが、これからデスクトップを購入するのならば、SSD搭載のデスクトップを選ぶことを強くおすすめします。
その理由は、SSDはHDDと比べて、以下のような多くのメリットが存在するからです。
性能面でこれだけ勝っているSSDですから、当然それだけ費用も高くはなります。
しかし、多少の割安感を求めてHDDを選んだ結果、遅い処理に耐え続けたり、早めに故障してしまったりといった不利益を被ってしまっては意味がありません。
安物買いの銭失いにならないよう、HDDではなくSSDを選ぶのがおすすめです。
ストレージはSSDを選択すべきだと前述しましたが、容量については256GB以上にすべきです。
ストレージの容量ですが、例えば128GBのデスクトップを購入した場合でも、128GBすべてを利用できるわけではありません。
パソコンを動かすために必要なシステムファイルなどによって数十GB使用されるため、残り容量は70~80GBになってしまうのです。
この程度の容量ですと、データの保存やアプリのインストールを繰り返しているとあっという間に容量が埋まってしまいます。
そして、残り容量が少なくなってしまうとSSDが劣化しやすくなってしまい、パソコン自体の寿命を縮めることにも繋がります。
そんなことにならないよう、最低でも256GBの容量を積んだデスクトップを選ぶようにしてください。
マイクロソフトが提供する、ExcelやWordといったソフトがパッケージ化されたOfficeソフトですが、このソフトを入れるかどうかでパソコンの価格は大きく変わります。
Officeを入れないだけで数万円も価格が変わるのならば入れたくない、という方も多いでしょう。
しかし、パソコンにある程度詳しく、意図的にOfficeソフトを入れないようにしたい場合以外は、多少値段が上がってしまってもOfficeは入れておいた方がいいです。
理由は、現在使用されている文書ファイルや表形式のファイルのほとんどは、WordやExcelが元となっているからです。
そういったファイルを開く場合にOfficeが入っていないと、いちいち苦労することになってしまいます。
特に、これから就職しようと考えている大学生ならばOfficeソフトに慣れておく必要があります。
多くの企業がWindowsを搭載したパソコンを導入しており、Officeソフトに関しても「使えて当たり前」という風潮があるからです。
購入時に割高になってしまうのは痛いですが、将来的なことを考えるとOfficeが入っているデスクトップを購入しておく方がよいでしょう。
以上、デスクトップパソコンを購入する際の選び方についての解説でした。
どんなデスクトップパソコンを購入すべきかは、「パソコンを使ってどんなことがやりたいか」ということによって変わってきます。
普段使い程度ならば低スペックのデスクトップで構いませんし、動画編集や3Dグラフィックを多用したオンラインゲームをやりたいのならば高スペックが必要です。
ご自分の用途に合わせて、どんなデスクトップを選ぶべきかを判断していただければと思います。
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